昨日は都内で天気予報よりも多めに雪が降ったおかげで、朝は日陰では路面が凍結しているところもあり、お客様への新年の挨拶に向かう途中ひやりとする事もあった。家の前は家族が雪かきをしてくれていたおかげできれいになっていた(感謝)が、私自身は深夜に帰宅したために雪かきには不参加。こんな日の為に体を鍛えていたにも関わらず役に立たなかった。とはいえ日頃から筋肉痛なので、いざというときにはあまり役に立たないかも知れない。

今から14年間、夏に北京オリンピックの控えたその年の冬、中国の中部から南部にかけての地域が建国以来の大雪に見舞われた。当時私の暮らしていた上海も一面雪景色となったが、普段から雪を見慣れている日本人から見れば、積雪そのものは大したことは無かった。だが、その後が凄いことになった。あまり雪になれていない地元の方々はなんと雪にお湯、もしくは水をかけて溶かそうとしたのである。最近はコロナもあり中国に行っていないのでどうなっているかは不明だが、その当時、歩道は敷石が割れていたり、剥がれていたり、そもそも歩道が傾いていたりで、場所によっては平らな部分の方が少ない。その上にピカピカに磨き上げられたかのような氷のコーティングがしてあるのである。住んでいたマンションから会社までは徒歩で15分くらいなのだが、その日は一時間近くかけ、よろめいてみたり、滑ってみたり、壁を伝ったり、ガードレールにつかまったりしながらなんとかたどり着いた。降雪は1週間ほど続き、ピカピカの氷の上にまた雪が積もったり、新しく積もった雪がまた凍ったりと日々カオスのような通勤路となった。 思い返せば、その当時、人生初痛風から約2年たっても尚、何となく違和感(というよりうっすらとした、あるいは忘れようとしてもすぐに呼び覚まされる痛み)が残る右足でこのトリッキーな道を歩いていたのはまさに苦行であった。
Wikipediaによると、中国では129名が雪害による直接の被害でなくなったそうだ。そういえばこの年は5月に四川省で大地震があった。オリンピックという一大イベントを控えながら、中国にとってはまさに厄災続きの年であった。しかし、この四川大震災からの復興での4兆元という破格の政府の財政出動が、同年夏に全世界を巻き込んだリーマンショックの世界的な不景気を救った。それは一方で中国に不動産バブルと汚職という強烈な後遺症を残している。
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