喰い稽古

EAT

昨晩は、年末年始の手巻き寿司やら、ローストビーフやら、おせちやらの残り物をチクチクとつまみながら、同じく残った日本酒やらワインのボトルを空にしてゆくという冷蔵庫の整理にいそしんだ。と言っても、せっせと胃袋に詰め込んでいるだけなのだが。

昨日テレビで元キックボクサーの魔裟斗氏が一日に何度も体重を測るといってた。習慣化することで何をどれだけ食べたらどれくらい体重が増えるのか、どのくらい運動したらどのくらい落ちるのかわかるようになるらしい。

学生時代、柔道部で合宿になると下級生が食事当番となり一週間程度の合宿期間中の夕食のおかずの仕出しを近くの食堂にお願いする。予算が限られていることから大したおかずは出ないのだが、それでも気を利かせて毎日違うおかずを用意してくれる。学生の方は、初日はやけに元気でみな大飯を食らうのである。おかずはぺろりと平らげ、炊いた白飯もなくなってしまうと、上級生が夜食を買ってこいという事になる。ところが、合宿2日目、3日目と日が経つにつれ次第に稽古の疲労がたまり元気も、食欲もなくなってくる。そいういった学生の事情の分からない仕出し屋が用意するおかずの中身は日替わりで予測不能であり、一方夜食を買いに行くという面倒を避けたい下級生は、上級生が腹を空かせないようにと釜の能力めいっぱいに飯を炊く。こうした思惑や気遣いや体調などが因子となって大概3日目あたりに悲劇が訪れる。こちらで白飯を炊いているにも関わらず、食堂側では寿司桶にナポリタンスパゲッティをめいっぱい詰めたものを何台かおかずとは別に用意していたりする。いざ夕食の時間となると、練習の疲れから、初日の食欲はどこへやら全員箸が進まない。寿司桶に盛られたパスタは手付かずのまま食堂の机に放置されてしまう。

35年前の当時フードロスという言葉はなかったが、食材を無駄にしてはいけないとう意識から、あるいはそれに加えて娯楽の無い合宿中のイベントの一つとして余った食材は下級生が胃袋に収めることになっていた。下級生は食べては体重計に乗り、降りては食堂に向かいながらどのくらい食べたかを記録してゆく。これが私の下級生時代の『喰い稽古』の記憶であるが、なぜ一度で学習しなかったのか同じような『喰い稽古』を2,3回経験したような気がする。恐らく現在の学生諸君はもっと科学的で効率の良い栄養管理をしているに違いない。

そんなことを思い出しながら、昨日は3回計量した。夕食前75.9kg → 夕食後77.1kg → 入浴後76.5kg。随分と垢が落ちたのか、食事で増えたのが水分だったのか結構な乱高下となった。

今朝の計量は76kg。筋トレはじめを行い、夕食は正月気分が抜けぬまますき焼きとワインを満喫。明日から摂生に取り組もう。

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