年越し舞台

今日は、一般社団法人銀座舞台芸術祭が主催する、東京CROSSING舞台芸術祭のプログラム『ローマ帝国の三島由紀夫』の舞台を見に行ってきた。

2018年10月に発表された吉川日出夫氏が劇作家として書いた戯曲を、気鋭の演出家である木村龍之介氏が演出している。わずか六人の登場人物からなる作品なのだが、その世界観や包含するテーマは重厚である。

今回の公演はCROSSING舞台芸術祭を後援する『シアター風姿花伝』で行われた。座席数100名ほどの会場だが、当然演じる役者さんとの距離が驚くほど近く、演技中に放たれる目力におののいてしまう程である。今回は3年後の本公演に向けてのワーク・イン・プログレス方式での公演となっており、使われるセットは数脚の椅子とその他小道具のみ。 ワーク・イン・プログレス自体も演出となっており、役者が台本を見ながら『そんなの聞いてないよ』的な演技をするシーンも出てくる。

ローマで地下空間に落ちた自動車に乗っていた日本人が織りなす謎な設定と予測不能なストーリー展開。現在の話や登場人物の過去、そして劇中劇としての『サロメ』等、登場人物が6人しかいないとは思えない多くのレイヤーが織りなす舞台がテンポよく進んでゆく。

役者さんの息遣いが聞こえるようなかぶりつきの席で演劇を鑑賞するという何とも贅沢な時間を過ごすことができた。

一般社団法人銀座舞台芸術祭は、友人が主宰するプロモーション会社なので、今後ともこのような出会いがあるのを楽しみしている。

銀座舞台芸術祭 〜ginza performing arts festival〜
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