発症4日後
朝、起き抜けにペットボトルのコーヒーを飲んだのだが、味がしない気がした。もしや噂に聞く『味覚障害』が起きてしまったのか?データで見るとオミクロン株で味覚障害が起きるケースは1%強と極めて低いがゼロではない。慌てて近くにあった『ウナコーワ』の匂いをかいでみると、辛うじて湿布のような香りがある。
お昼近くに『自宅療養者フォローアップセンター』から一週間分×1人分の食料と水として、水12ℓと大量の食料品が届いた。先日保健所から連絡があった際、食料配布の必要性について聞かれ、同居家族に感染し総倒れになるケースも考えて必要だと答えていたためだ。

幸い同居している家族はこの時点で症状はでていないが、この日、念のため近くのクリニックにPCR検査を受けに行った。私が検査を受けたクリニックはどうやら確信的な陽性者が多く集まるようなので、うっかりとするとそこで感染する可能性もある為、別のクリニックで検査を受けるようにお願いした。結果は2日後に連絡が来るとの事。
夕食もなんとなく味が薄い気がした。味覚障害が進んでいるのか?ウナコーワの香りも朝より薄い気がする。
発症5日後
味覚障害が気になっていたが、朝、妻が豆を挽くコーヒーの香りが階下から漂ってくる。俄かに嗅覚が復活し、それだけで気分が良くなった。一方、まだ咳が出るのに処方された薬が無くなってしまった。咳が出ると、痰がのどの奥に絡みつくような感覚があり、無理に痰を切ろうとすると上気道のあたりが痛む。家のどこかに「ムコダイン」という去痰薬が無いか妻に探してもらったが無かった。
ムコダインと同じ成分の薬として『クールワン去たんソフトカプセル』というのがあるらしいとネットで調べて、通販で購入してもらった。
発症6日後
大分症状も軽くなってきたので、この日から外に布団を干してみたり、スクワットをしてみたり、WEB会議は立って参加したりと、相変わらず個室に籠りきりではあるものの少し活動的な生活を開始した。同居家族のPCR検査陰性が確認できて一安心。
発症7日後
唯一の症状であった痰の絡む咳も、ネットで購入した薬が届いたのでこれを服用し大分楽になった。自宅ではきちんとした筋トレはできないが、12kgのダンベルが2つ部屋の隅に転がっているので、ダンベルフライやダンベルプレスを行った。
発症8日、9日後
すっかり元気になり、逆に時間を持て余してしまう。アイロンがけをしたり、ダンベルを持ってみたり、持ち上げてみたり、Netflixでドラマを観たりと部屋の中をうろうろとしていた。
発症10日後
いよいよ、隔離生活最終日となった。久々に外出をし、発症時に診察を受けたクリニックに行き再検査を受け、無事『陰性』の確認がとれた。医師によると陽性反応は5日間で消えるそうだ。相変わらずこのクリニックでは陽性反応者が出ている模様で、改めて感染拡大が身近にあることを感じた。医師からは、オミクロンの亜種(BA.2)も出てきており3回目接種は早めに受けたほうが良いというアドバイスがあった。
この日は、自室からの出所を家族と共に手巻き寿司で祝い、久々のビールを流し込んだ。
終わりに
今回、発症日前日に一緒に食事をした方に感染をさせてしまった。本人曰く熱は36℃台で微熱にとどまり、喉がいがらっぽい程度で済んだとの事。軽症で済んだのは不幸中の幸いである。また、早期に隔離ができたことで家族に感染させずに済んだことは本当によかった。
煙草を一年以上前に止めていたこと、既往症が無かった事も軽症で済んだ理由かも知れない。しかし、国立国際医療研究センターによると、現在禁煙をしていても喫煙歴のある人は重症化するリスクが高いとの事。これは長年の喫煙で自覚症状がないままCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などを発症している可能性がある為で、現在530万人の患者がいると推定されているそうだ。


今更過去の喫煙歴について考えたところでどうにもならない。COPDについては症状や悪化を抑えることはできても、傷ついた肺を元に戻すことはできないので、これ以上悪くしないように気を付けるしかない。
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