拉肚子

週末から気温も上がってくるようで、鍋の美味しい季節も終盤に近付いたので、昨日は家族でチゲ鍋を囲んだ。調子にのって唐辛子(SB激辛唐辛子)を使いすぎてしまったのか、夜中に目が覚めてトイレに駆け込む事態になってしまった。

最初に目が覚めたのは0時50分。丁度この日の午前0時から3月分のジムの予約がネットでできるようになっていたので目が覚めたことを幸いに、ベットの上で3月分の予約を取ったりしていた。5分ほどで予約を終え、さて寝るかと布団にたくし上げたところで便意をもよおした。早速トイレに行ってみるとややお腹を壊し気味。

寝てしまえば朝までには治るだろうと、再びベットに潜り込むが、眠れない。どうやら、ブルーライトを浴びて、ジムの予約などしている内にすっかり目が覚めてしまった。そうこうしているうちに今度はお腹が痛くなってくる。トイレに行って座ったり、ベットに潜り込んでウトウトしたりを繰り返しているうちに朝を迎えてしまった。

いまから20年ほど前、中国出張で訪問した上海から車で3時間ほどの街にあるお客様の訪問を終えホテルに戻る際、大雨に見舞われた。夕食がまだだったが、視界も悪く時間も遅かったせいでホテルの近くのレストランに飛び込んだ。半地下にあるレストランは、階段から雨水が入りこんでいる。やや不安だったのだが、現地のエージェントがちゃきちゃきとオーダーを済ませ、ビールやら紹興酒やらで心地が良くなったところに、『踊り海老』という生の小海老を紹興酒に漬けただけの料理が出された。お店の清潔感やら、料理の見た目やらから、一緒に日本から来た出張者にはハードルが高い感じであったのだが、エージェントのオジサンは我々以上にすっかり泥酔しきった海老を、皆の皿に取り分けた。

恐る恐る一匹を食べ、残りは他の料理で隠したり、お皿を交換してもらったりしてその場を凌いだのだが、その日の夜中、強烈な痛みで『映画エクソシスト』の少女並みの勢いでガバッとベットから跳ね起き、以降、朝まで殆どの時間を便座の上で過ごすことになった。ホテルを出発する時間が近づいてきたのだが、当時の中国のトイレ事情を考えると、とてもではないが上海までの3時間を車の中で過ごすことはできないと思いつつ、ロビーに集合すると日本人は駐在員を除いてみなげっそりとしている。聞くとやはり全員、朝まで「考える人のポーズ」で一夜を過ごしたらしい。駐在員によれば「あんな危ない物食べませんよ」との事。道理で顔色が良いのだが、出張者の安全を守るのも駐在員の仕事ではないかなどという不満が頭をよぎる。

中国語でお腹を壊すというのは『拉肚子』(ラー・ドゥ―・ズ)という。『肚子』はお腹の事で、『拉』はひしゃげる(拉げる)という意味。まさにお腹がひしゃげてしまったのだが、悪い物を全部出し切ったのか、出発前の朝8時ごろに急に楽になり、無事上海まで帰る事が出来た。

今回の拉肚子は前回とは比べ物にならないほど軽微ではあるが、唐辛子エキスがなかなか刺激的である。

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