ロマンスの夜 ~当日~

1月16日東京ガーデンシアターで行われた宮本浩次のコンサート『ロマンスの夜』に妻と二人で出かけた。

東京ガーデンシアターは初めて訪問したが、シアターのほかにホテルやマンション、ショッピングモールなどが一体となった住友不動産が手掛ける複合施設として2020年にオープンした『有明ガーデン』にあり、隣接するモールの5階はレストランフロアとなっている。

開演時間よりも早く到着したため、モール内にある『陳麻婆豆腐』で麻婆豆腐定食と油淋鶏定食を頂いた。

有明ガーデンシアターの客席は、アリーナ、バルコニー1、バルコニー2、バルコニー3の4段構造になっており、今回の座席はバルコニー2の中央より右手よりの一番奥の席であった。バルコニー2は比較的傾斜が大きいため一番奥の席にも関わらずかなり見晴らしが良い。とはいってもステージまでの距離はそこそこあるので、宮本さんの表情がわかるほどではない。

コンサートのオープニングは『ジョニィへの伝言』、そして『春なのに』『まちぶせ』と続いた。そしてチャレンジと言いながら宇多田ヒカルの『First Love』をカバー。やや声がかすったかと思ったのだが、続く『赤いスイートピー』、『September』『白いパラソル』では歌声全開モードで会場が全体がしびれた。

そして出ました『化粧』。宮本浩次がカバーしてからカラオケでこの曲にはまってしまった。失恋した「みじめで、せつなくて、逃げ出したい」気持ちと「化粧できれいになった自分を見て後悔させたい」という気持ちが入り混じる情念のこもった歌である。そして研ナオコも歌った『あばよ』も中島みゆきらしい歌であるが、宮本の声で聴くとどこかすがしい颯爽とした雰囲気がある。

休憩をはさんだ後の『喝采』も「ちなきなおみ」の謳う名曲で、昔よくカラオケで歌ったが、その当時は曲の解釈がまだ十分ではなかったように思う。宮本の歌声が歌詞とともに心に響く。梓みちよの『二人でお酒を』の次はエレファントカシマシでカバーした『翳りゆく部屋』。歌詞の情景が目に浮かぶ歌で、特に「ランプをともせば街は沈み、窓には部屋が映る」という歌詞がドラマチックな演出となっている。

続く「愛の戯れ」はオリジナルを知らなかったのだが、実に宮本浩次らしい曲でまるで自分の曲のように歌っていた。この歌は2007年に平山みきが歌っていたらしいが、当時は上海にいて中国語の歌ばかり聞いていた。

そして『異邦人』。いつ誰が歌ってもいい曲なのだが、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら歌う宮本は中でも絶品である。いよいよテンションが上がったところでタイトル曲の『ロマンス』。「あなたおーねがいよ~、席をたーたないで~」という出だしのフレーズで観客が総立ちとなった。狙っているに違いない。

そして『DESIRE』『飾りじゃないのよ涙は』の明菜カバー2連発。いよいよ宮本真骨頂のパフォーマンス。

アンコールの一曲目は『あなた』。終盤なのにまだまだ絶好調にハリのある歌声で熱唱。そしてギターを手にして椅子に腰かけ、しんみりと『恋に落ちて ~Fall in Love~』を歌いだすが、最後はじっとしていられない様子であった。

次に、宮本浩次としては珍しくトークをしだしたと思ったら、「少年のような、少女のような皆さん」に送る曲というよくわからない内容であった。そして『恋人がサンタクロース』を歌いだしたのだが、ワンコーラス謳ったところで演奏を中止。「歌詞を完全に忘れました」との事。ステージ中央で両手を広げ頭をさげ、「さすが俺」と反省し、その後バンドメンバーに確認するも答えが得られず、観客が歌いだしたがばらばらでよくわからない。「歌詞見ちゃおうかな~」と言いながら舞台袖でカンペを見て「ああ、今夜8時になればかぁ」と納得した様子。演奏再開すると出だしでやや怪しく口ごもりながらも最後まで熱唱した。アンコールの最後は松本隆作詞の名曲「木綿のハンカチーフ」。

そしてステージは2度目のアンコールに突入。まだカバー曲あったっけ?と思っていたら、なんと昨年のボイトレ課題曲である「冬の花」。生で聞ける幸せに浸った。そして聞き覚えのあるイントロ。なんと最終局は沢田研二の「カサブランカ・ダンディ」をカバー。超絶にカッコいい。

素晴らしい、ステージをありがとう。

家に帰ってメールを見たら3月11日のエレファントカシマシのコンサートのチケットが購入できていた。すごい。このところ100発100中じゃないですか。エレカシ聞かなければ。

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